鍋谷萌子
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お正月によく食べられている「黒豆」ですが、現在はアンチエイジングなどの目的のためにこれに注目している人もいます。
今回は、黒豆に着目し、「黒豆とアンチエイジングの関わり方」「黒豆と腎臓の関係」について解説していきます。
アンチエイジングの持つ抗酸化作用が、老化に抗う力となる

画像引用:Pixabay
黒豆がアンチエイジングに効果的だという言説は、広く知られています。これは黒豆に含まれる、アントシアニンと呼ばれる物質にあります。
だれもが一度は耳にしたことがあるであろう「ポリフェノール」には、実は数多くの種類があります。そのうちのひとつが、「アントシアニン」です。アントシアニンは黒豆の種皮に含まれているものであり、多くの人から注目を浴びています。
アントシアニンがアンチエイジングに対して効果的だと言われている理由は、アントシアニンの持つ強い抗酸化作用によるところが大きいといわれています。抗酸化作用によって肌は美しく保たれます。また、血流を良くしたり、血圧の上昇を抑えたりする効果も期待できます。
年齢を重ねると基礎代謝が落ち、「若いころと同じようにすごし、同じように食べていても太ってしまう」と悩む人もいることでしょう。しかし黒豆には、このような悩みによりそう効果もあります。黒豆に含まれている「サポニン」は、脂質の代謝を促し、美しいプロポーションを作ることに役立ってくれるのです。アントシアニンやサポニンで構成されたサプリメントがあるように、黒豆は非常に優れた食べ物だといえます。
年齢を重ねることで起きやすくなる「冷え」に対しても、黒豆は有効です。上でも述べたように、黒豆には毛結構を良くする作用があります。これによって肌のすみずみまで栄養と酸素を届けることができるようになるのですが、同時に、末端部分にまで血液をいきわたらせ、「冷え」を退治してくれます。
このようなことから、黒豆はアンチエイジングに最適な食べ物のうちのひとつだといわれているのです。
もっとも、黒豆は、あくまで「アンチエイジングに効果があるとされている成分を含んでいる食べ物のうちのひとつ」にすぎません。すでに病院で治療を受けている人が、「薬はやめて黒豆だけに頼ろう」と思うことは危険です。また、「黒豆は、食べれば食べるほど若返る」というものでもありません。
黒豆は腎臓が弱い人にも効果がある? 東洋医学の観点から考える

画像引用:Pixabay
黒豆には、アンチエイジング効果だけではなく、腎臓に良い効果があるのではないかと指摘する医師もいます。
黒豆には血液をきれいにする効果があると考えられています。腎臓は血液の中に存在するさまざまな老廃物をろ過し、老廃物を尿として体外に押し出しています。しかし腎臓の状態が悪いと、このろ過作業がなかなかうまくいきません。しかし黒豆で血液を美しい状態にできれば、腎臓にかかる負担が減ると考えられています。
このような、「汚れた血液の問題」を解消するためには、黒豆に代表される「黒い食材」が有効だとされています。アズキやワカメなども、この「血液をきれいにする効果」があるとされています。「黒い食材は肌と血液に良い」とされているのはこのためです。
東洋医学の観点から黒豆をとらえたとき、黒前は健康と腎臓によい食べ物だと考えることができます。
ただ一方で、黒豆に代表される大豆製品は、腎臓の病気を患っている人にとっては危険な食べ物になるとも指摘されています。
腎臓病の人の場合は、食事のコントロールが必要です。
私たちが取り込んだたんぱく質は老廃物の一種として腎臓から出されていきます。そのため、摂取したたんぱく質の量が多すぎると、腎臓に負担がかかってしまうのです。
このため、たんぱく質の多い食材は、腎臓病の人にとっては危険なものになりかねません。肉や一部の魚介類がその対象ですが、大豆製品は「高たんぱく質・低カロリー」の代表例です。健康な人や筋肉をつけたい人にとっては最適な食べ物ですが、腎臓病の人にとっては、腎臓に負担をかけるものとなりかねません。
このように、西洋医学においては、「すでに腎臓病を患っているにとっては、扱いが難しいものである」ととらえられます。
この2つの意見は、どちらが正しい、どちらが間違っているといえるものではありません。ただ、すでに病院で腎臓関係の治療を受けている人は、まずは医師の食事指導に従ってください。薬が出ているのであれば、それも、決められた頻度と決められた量でしっかり飲んでいくようにします。
そのうえで、黒豆を食卓に取り入れたいと考えるのであれば、担当医の見解を聞いて判断していけばよいでしょう。
「黒豆」はアンチエイジングに効果がある食材だといわれています。腎臓に対してはさまざまな意見があります。ただ、黒豆は薬でもなければ毒でもありません。過信することなく、また過度に恐れることもなく、バランスをとって付き合っていきましょう。

出典:
https://tokusengai.com/_ct/17273016
https://www.adpkd.jp/yomoyama/vol01.html
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO10981250S6A221C1000000/
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