鍋谷萌子
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「甘納豆」というお菓子は、古くから多くの人に愛されてきたものです。ここではその「甘納豆」のなかで、特に「黒豆甘納豆」について取り上げて、その歴史や効果、楽しみ方について解説していきます。
甘納豆の歴史は意外なほどに古い

https://www.photo-ac.com/
黒豆甘納豆の効果を伝える前に、まずは「甘納豆自体の歴史と、その特徴」について解説していきます。
甘納豆の起源ははっきりしていて、1857年がその生まれ年です。安政4年のころ、当時日本橋にあった「栄太楼総本舗」という名前の和菓子屋が、これを作り出しました。ちなみに作り出した人は、この和菓子屋の3代目だったそうです。
ただし当時の甘納豆は、現在のような「甘納豆」という表記ではありませんでした。当時これは「甘名納糖」という文字があてられたお菓子だったと伝えられています。塩辛納豆として有名だった浜松(静岡)の浜名納豆とよく似た外見をしていたことから、「浜名納豆」の「名」と「納」、そして甘納豆を煮るときに使う砂糖の「糖」の文字をとってこのように名付けられたと考えられます。
意外に思われるかもしれませんが、甘納豆は、実は「大豆(豆類)」以外のものから作られることもあります。たとえば栗やさつまいもなどから作られることもあります。甘納豆とは、「大豆を甘く煮たもの」という意味ではなく、「豆類やクリなどを、砂糖漬けにして作る和菓子」という意味を持った言葉なのです。
このようにして開発された甘納豆は、やがて東京以外にも広まり、多くの人に食べられるようになりました。
甘納豆はまずは豆を一日水につけて、さらにそれを炊き上げ、砂糖につけていき、その後でしっかり乾燥させる……というやり方で作られます。砂糖をたっぷり使うこと、乾燥をしっかり行うことから、時間が経っても味が変化しにくく、非常に長持ちします。冷蔵庫がなかった時代に、おいしく、かつ長期間保存できる甘納豆が、多くの人に好まれたのはある意味では必然といえるでしょう。
冷蔵庫が一般家庭に普及しきり、さまざまな甘味類が開発されてだれでもそれを食べられるようになった現在でも、甘納豆は多くの人に愛されています。
甘納豆の効果効能を知ろう! 黒豆甘納豆は健康に良い

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甘納豆の歴史や成り立ち、製法を知ったところで、ここからは「それでは黒豆甘納豆の効果効能とはどのようなものか」について見ていきましょう。
※上記では「甘納豆は、大豆以外のものから作られることもある」としましたが、下記では特別な事情がある場合を除き、甘納豆=大豆(特に黒豆)で作られた黒豆甘納豆 ということでお話していきます。
黒豆甘納豆は、その名前の通り、黒豆から作られます。
黒豆は、高い抗酸化作用を発揮する「ポリフェノール」を多く含んでいる食べ物です。ポリフェノールは悪玉コレステロールの働きを押さえて、コレステロール値をコントロールする役目を担っています。さらに、肌を美しく保つ効能も期待できます。
さらに黒豆甘納豆には、動脈硬化の予防効果も期待できます。黒豆甘納豆には脂質の一種であるレシチンが含まれていますが、このレシチンは、血管内に脂肪などが張り付くことを防ぐ作用があります。
黒豆甘納豆に含まれる成分のなかで、注目したい成分として、「食物繊維」があることも忘れてはいけません。食物繊維は腸内の働きを整え、便秘解消などに役立つ成分です。腸内に便がたまってしまった場合、その便が毒素を発して、体に害を及ぼすことがあります。このような状況を改善することにも、黒豆甘納豆は非常に役立ちます。
ただ、もちろん、「健康を維持するために、黒豆甘納豆だけを食べていれば良い」というわけではありません。黒豆甘納豆はたしかに健康に良い食材・お菓子ではありますが、万能薬ではありません。そのため、黒豆甘納豆を摂取しながらも、食事のバランスをしっかり整え、適切な運動や睡眠をしっかりとっていくことが健康維持には重要です。
なお、黒豆甘納豆にも多くの種類がありますが、そのなかでも特に食味に優れているのが「丹波の黒豆」を使ったものです。丹波の黒豆はかつて時の権力者にも献上された食材でもあり、非常に香りと、強い旨味を持っています。また、実が大きくつややかで、非常に食べ応えがあります。このような特徴は、「甘納豆」というかたちで加工された後でも、失われることはありません。その分一般的な黒豆よりも少し値段が高いという難点はありますが、「おいしい黒豆」「ちょっと贅沢なお菓子」「健康的で味わいのよい甘納豆」を求めているのならば、丹波の黒豆を使った黒豆甘納豆がおすすめです。
丹波篠山いのうえ黒豆農園では、創業時より変わらないレシピで、「丹波黒豆甘納豆」を作り続けています。炊き上げた後のふっくらした味わいをしっかり残しながらも締まりのあるその味わいには、根強いファンも多く、食べた人を夢中にさせると評判です。▶https://www.kuromame.co.jp/i/0201
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