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レシチンとは?添加物としての役割と安全性

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鍋谷萌子

食事関係の資格を5つ持つ、フードライターです。世界各国でグルメ旅行をしています。専門はチーズとワインとコーヒーですが、日本料理にも明るいライターです。 料理の品評・料理レシピの提供も可能。『だれでも作ることができて、ちょっとおしゃれで、少し目新しいきれいな料理』のレシピをおつくりします。

「添加物」というと、悪い印象を覚える人もいるかもしれません。しかし、日本で使われている添加物は、過剰摂取をしない限りは基本的に安全なものです。

今回はそのうちの一つである「レシチン」を取り上げて、その基礎知識や作用、働き方や効果などについて解説していきます。

レシチンとは?基本知識と健康効果

「レシチン(『ホスファチジルコリン』と呼ばれることもある。下記では『レシチン』の表記に統一する)」とは、リン脂質のうちのひとつです。これは動植物の細胞内に含まれている成分であり、私たちの体にももちろんこのレシチンが含まれています。

レシチンは、細胞膜をかたちづくる主な構成成分であり、細胞膜の働きを保つ役割があります。このレシチンがあるおかげで、人は栄養を細胞内に取り込んだり、不要となった不要物・老廃物を細胞の外に出したりすることができます。

レシチンには、さまざまな作用があります。

悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やして動脈硬化になることを予防したり、脂質の代謝を進めて肝臓に脂肪は溜まることを防いだり、脳内神経伝達物質を作る材料のひとつになったりします。さらに、レシチンを摂取することで血行が良くなり、細胞のすみずみにまで栄養がいきわたるため、美肌効果も期待できるとされています。ちなみにレシチンは、「美容のビタミン」として名高いビタミンAやビタミンEの吸収をサポートする働きも持っています。

このようにレシチンは人間にとって非常に有用なものだといえます。

食品添加物としてのレシチン、その利用方法

レシチンは、もともと人間の体に含まれているものですが、実は食品添加物としても利用されています。ここからは、食品添加物としてのレシチンの働きや、その用途について取り上げていきましょう。

レシチンは、食品添加物の種類のなかでも非常によく利用されているものだといえます。たとえば、好きな人も多い「チョコレート」は、レシチンを利用して作られているもののなかでもっとも代表的な食品のうちのひとつです。今から100年ほども昔の1930年代にはすでにレシチンがチョコレートの添加物として使われていました。

上質なチョコレートはなめらかな食感を持っていますが、これはレシチンの効果によるものです。

チョコレートは実は非常に不安定なものであり、レシチンを入れていないと、湿度や温度のちょっとした変化で、油分とカカオマスと砂糖に分離してしまいます。「ブルーム」と呼ばれるこの現象は、チョコレート作りにおいて禁忌とされるものであり、これが起きてしまうとチョコレートの味は大きく落ちてしまいます。

それを解消するのが、「レシチン」です。

レシチンは、油分とカカオマスを、また油分と砂糖を繋いでくれるもので、これらが分離することを防ぎます。

どの家庭にでもある「マヨネーズ」もまた、レシチンの力を借りて作られています。

マヨネーズは、酢とサラダオイルと卵で作られています。酢とサラダオイルは文字通り「水と油」ですから、この2つを混ぜ合わせても、完全に溶け切ることはできません。酢とオリーブオイルと塩などを混ぜ合わせたサラダドレッシングがありますが、これも少し時間をおけば、酢とオリーブオイルの層に分離してしまいます。

しかし、ここに卵を加えると、酢とサラダオイルはきれいに溶け合い、分離することがありません。これは卵に含まれるレシチン(特に「卵黄レシチン」と呼ばれている)が、この2つを繋いでくれているからです。

また、伸びがよく、おいしいパンを作る際にも、卵に含まれているレシチンが貢献します。

レシチンの果たす役割、それは「乳化」

レシチンが油分とカカオマス・油分と砂糖を繋いだり、酢とサラダオイルを繋いだりすることで、おいしいチョコレートやマヨネーズが生み出されることはすでに述べた通りです。

では、なぜこのようなことが可能になるのでしょうか。

それは、レシチンが「乳化剤」として働くからです。

乳化剤は、油とも水分ともなじみやすい性質を持ち、それぞれと手をつなぐことができる性質を持っています。そしてこの乳化剤が間に入ることで、油分―乳化剤(レシチン)―水分 が手を取り合えるようになり、チョコレートやマヨネーズを作れるようになるのです。

レシチンは、私たちにとってなじみ深い食べ物を作るためになくてはならない成分のうちのひとつだといえるでしょう。

さて、このレシチンですが、上でも挙げたように、卵によく含まれています。卵はその3分の1程度が脂肪で構成されていますが、その脂肪の中の実に7割を占めるのがレシチンです。

ただ、レシチンは他の素材にも含まれています。卵と並んで有名なのが「大豆」であり、大豆から抽出された大豆由来のレシチンはよくマーガリンに使用されています。

レシチンは、身近な原料からとられ、そして身近な食品を作るのに使われる、もっとも身近な食品添加物であるといえるでしょう。

レシチンを含む大豆のなかでも、食味が良く、薫り高いものとして知られているのが「丹波の黒豆」です。丹波篠山いのうえ黒豆農園でも、多くの黒豆商品をお取り扱いしています。▶https://www.kuromame.co.jp/i/0608

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